こんにちは。カフェありすの時間の管理人Alice です。

化粧品の防腐剤って気になりませんか?本当に防腐剤の効果があるものが入っていなければ、非常に短期間で使用する必要があります。
ただし、防腐剤無添加でも細菌だらけの化粧品は危険です。
多くの化粧品には少量の添加で効果大のパラベンや、比較的優しいフェノキシエタノールが利用されています。例えば、パラベンフリーと記載されている「無印良品」の化粧品は「フェノキシエタノール」を防腐剤の目的で利用しています。
防腐剤に対して皮膚刺激感を感じたり、もっと肌に優しいものを使いたいと思ったりしていませんか?
私は敏感肌なので、なるべくならそうしたいな。
今回も過去のFragrance Journalを読んでみて、「防腐剤フリー処方の実現」というタイトルに惹かれ、まとめてみました。
『イソペンチルジオールを用いた防腐剤フリー処方の実現』?
もともと化粧品の保湿剤として使用されてきたイソペンチルジオールを、防腐助剤として使用することで、防腐剤フリー処方を設計するという研究でした。
イソペンチルジオールはBGやDPG(ジプロピレングリコール)と同様に水溶性保湿基材として化粧品に利用されています。単独でも保湿機能があるし、グリセリンと併用するとさらに保湿効果が得られるようです。
保湿性・抗菌性に優れた化粧品原料
イソプレングリコールは、クラレ独自の化粧品基剤です。保湿性、抗菌性に優れるとともに、臭いが非常に少なく、さまざまな種類の原料との相性がよいなど、バランスの良さが認められ、ヘアケア製品やスキンケア製品を始め、さまざまな化粧品・トイレタリー分野で使用されています。例えば髪のキューティクルを補修する作用から、コンディショナーなどにも使われています。
医薬部外品原料規格に適合し、安全性の高い製品としても評価されています。引用 https://www.kuraray.co.jp/products/isoprene_glycol
♯静菌助剤 ♯両親媒性 ♯保湿剤
〈イソペンチルジオールの化学構造〉
引用 https://www.cosmetic-info.jp/jcln/detail.php?id=35
防腐剤フリー処方の実験(抗菌グリコール;ペンチレングリコールの抗菌助剤として)
以下の研究では防腐剤代替品として汎用されるペンチレングリコールを使用し、防腐助剤としてイソペンチルジオール(保湿剤)を使用した防腐剤フリー化粧水を作成し、保存効力試験をおこなっている。(表:質量%)
ペンチレングリコールは植物由来の抗菌性グリコールであり抗菌作用があります。通常4%で効果ありだとか。
| 処方1 | 処方2 | 処方3 | |
| 精製水 | 91.55 | 96.55 | 95.05 |
| イソペンチルジオール | 5.0 | 0 | 0 |
| ペンチレングリコール | 2.0 | 2.0 | 3.5 |
| グルコース | 0.5 | 0.5 | 0.5 |
| 以下成分省略 |
【実験結果】21日目までの試験。論文にはグラフデータあり。0日目、7日目、14日目、21日目の各菌数のプロットあり。
処方1:イソペンチルジオール5%+ペンチレングリコール2%
標準細菌混合菌:10個/g以下で十分な効果、排水混合菌:10個/g以下で十分な効果、真菌混合菌:2番目に菌数減少(※正しい値は不明)
処方2:ペンチレングリコール2%のみ
標準細菌混合菌:10個/g以下で十分な効果、排水混合菌:効果なし・約10⁷個/g、真菌混合菌:3番目に菌数減少(※正しい値は不明)
処方3:ペンチレングリコール3.5%のみ
標準細菌混合菌:10個/g以下で十分な効果、排水混合菌:10個/g以下で十分な効果、真菌混合菌:1番目に菌数減少(※正しい値は不明)
※いずれも10⁴個/gと10⁵個/gの間のプロットであるが、私の判断で正確には不明と表現しました。
【考察】(私見)
①標準細菌混合菌に対しては、7日目の時点で、処方3(ペンチレングリコール3.5%のみ)が効果大、14日目と21日目はグラフより処方1と3は同等な効果と判断。
②排水混合菌に対しては、7日目の時点で処方1と処方3は同等な効果で細菌が10個以下/gに抑えられている。21日目までその効果を維持。
③真菌混合菌に対しては、処方1~3はいづれも真菌数減少傾向だが、21日目の効果の順は、処方3>処方1>処方2
したがって、①②③より、処方1~3における、防腐性能の比較は(私の読み解いた結果)以下の通りです。
処方3(ペンチレングリコール3.5%のみ)≧ 処方1(ペンチレングリコール2%+イソペンチルジオール5%)>>処方2(ペンチレングリコール2%のみ)
イソペンチルジオールは肌なじみも良い
それは接触角が小さいから。
参考)精製水100%の接触角は87.3°±2.3°
イソペンチルジオール5%水溶液の接触角73.3°±6.1°
(※人工皮膚:ビューラックス社製バイオスキンプレート品番p001-001利用)
【感想】
ただ、イソペンチルジオールは石油由来なんですね。原料メーカーはクラレさんです。
まあ、防腐剤を使いたくない!パラベン使いたくない!フェノキシエタノールよりも優しいものが良い!となると、もともと保湿剤であるイソペルジオールという選択肢も良いのではないでしょうか。
イソペンチルジオールは、単独で抗菌作用を求めるものではなく、他の抗菌成分と併用し、その抗菌成分の使用量を減らすことにつながり、ついでに保湿力もアップするというメリットがあることが分かりました。今回も自分の勉強としてまとめさせていただきました。
また肌に優しい防腐剤に関して読んだらまとめます。
以上、ご覧いただきありがとうございました。
参考文献
金子充雅,竹田明展(株式会社クラレケミカル研究開発部),フレグランスジャーナル : 香粧品科学研究開発専門誌 47(4), 36-39, 2019-04
https://www.kuraray.co.jp/products/isoprene_glycol
